境界面で遊ぶ

機能不全家族育ちの人間が望みの生活を手に入れるまでとその後の話

健全な自己肯定感とは? ネオテニーと脳の超可塑性

機能不全家族育ちの人間の問題点に挙げられることが多いのが「自己肯定感の低さ」ですが、私自身も例外ではありません。

成長するにつれて高まってはくるものの、今度は自己肯定し過ぎなのも問題なのではないかという疑惑が生じてきます。

自分自身に疑問を抱くと不安になり、この不安を解消したいと思うのが人情です。

というわけで、バランスの良い自己肯定したいという、言葉自体が矛盾している希望を満たすため、ネオテニー幼形成熟)と脳の超可塑性という人間ならではの特徴を前提とした自問自答の軌跡をご笑覧ください。

 

 

ネオテニーと脳の超可塑性のメリットとデメリット

 

人間の特徴にネオテニー幼形成熟)があります。

これは脳の超可塑性と切っても切れない関係のあります。

人間の文化が急速に発展したのは、遺伝子レベルの変化よりも速いスピードで脳を変化させられ、たとえ変化そのものが極小さなニューロンの結びつきなどの些細なことであっても、思考と行動が大きく変化することも一因と考えられます。

 

これらの特徴から機能不全家族愛着障害が起こりやすく、また克服もしやすくなります。

つまり、脳の可塑性を高めるとネオテニー化せざるを得なくなり、ネオテニー化すると

(育ての)親に依存する期間が長くなるためです。

これにより、親に依存する期間の環境が脳に多大な影響を与えると同時に、環境が変わると脳に大きな変化も望めるということになります。

 

ということは、たとえ幼少時の生育環境が悪かったり、生まれつき若干の脳機能障害があったとしても、適切な処置が取られれば克服は十分に可能であるということです。

現に病気や事故で脳に損傷が起きた場合、意図的もしくは偶発的な要因で回復した例は幾らでもあり、これが可塑性のメリットと言えるでしょう。

逆に不遇な環境に脳が可塑的に適応した結果、環境が変化しても脳が以前の状態を維持したままで不都合が起きることもあります。

身体の反応で言うと以前の怪我や病気から回復しても、原因不明の不調(怪我したところの痛みが消えないなど)が続いたり、心の病の問題ではアダルトチルドレン愛着障害など、各種パーソナリティ障害の原因になるデメリットがあります。

 

ここで思考を分岐させると、さまざまな結論を引き出せます。

試しに2パターン考えてみました。

 

 

結論1 依存対象の選択の仕方

 

自己肯定感の低い人は、依存性が高くなりがちです。

自分に対する信頼感が薄いため、それを外部に求めるからです。*1 

 

そもそも自己肯定感が低いため、完全に自分の内側から改善することが難しく、また脳の特徴からして外部からの刺激で変化させることが出来ますので、いっそ一時的に依存してしまったほうが改善しやすいです。

 

では、適切な依存対象とは何でしょうか?

私が思うに、最もハイリスクでハイリターンなのが他の人間です。

ですが、現実的にはハイリスクの要素が大きすぎるので、多くの人がしているのは分散して依存することでしょう。

(もし多少なりとも依存できれば)親、恋人(配偶者)、友人たちなど、依存心が高ければ高いほど大勢の依存先を必要とします。

また、ハイリスクを避けるため、趣味や仕事や各種の嗜好品に依存先を見出す人もいるでしょう。

思想や宗教に求める人もいるでしょう。

 

幸運にも極めて懐の深いプロのカウンセラーや医師や配偶者に出会った場合、ハイリターンを享受できるので、自己肯定感の低さからくる問題行動が劇的に改善するケースが望めます。

しかし、そこまで一時的な依存先として優秀な人間の数は少ないので、人間以外に依存対象を求めたほうが安全かつ効果的です。

安全と言っても依存は依存ですので、依存することそのものから起こるリスクは常に注意しておかなくてはなりません。

 

因みに、私の主な依存先は書物です。

昔は1ヵ月に10~20冊というペースで読んでいましたが、今では何ヵ月も読まなくても大丈夫になったという、ある意味で嘆かわしいことになっています。

ネットも楽しいですね。

 

 

結論2 どのような選択をしても満足度の高い人生は送れる

 

つまるところ、即死するような環境でなければ幾らでも適応できるので、脳の可塑性を活かして変化させ続ければ、選択の余地のない環境であっても、選択の結果に起こったことであっても、自分が満足することは可能であるということです。 

 

それに、人間は現実ではなく、(脳が解釈する)幻想で生きているという話もあります。

脳を進化させ続けた結果、そのような能力(?)を獲得したのでしょう。

たとえば、体重が重いことで悩んでいる女性が、痩せて綺麗になった自分をイメージ

するだけで満足できるのだそうです。

ただし、それで満足してしまうので、実際のダイエットする意欲がなくなってしまうのだそうです。 

 

しかし、実際に苦しい思いをしてダイエットに成功しても、それに見合う結果(綺麗になって称賛される、モテモテになるなど)が得られず満足できないかもしれないことを思えば、想像だけで満足できるとは何と素晴らしい能力でしょうか。

*1:自分を信じられないため、他者も信頼できないという回避傾向の強い人もいますが、本質的には同じことです